男は女よりおしゃれではいけない 『勝手にしやがれ』に学ぶルーズなルール

勝手にしやがれ東京の街で、はっとするようなおしゃれな大人のカップルを見かけることは滅多にあるものではない。なにも東京に限ったことではなく、NYやパリでもそうかもしれないし、だいたい僕がそんな世界とは無縁の場所にいるからかもしれない。とにかく、男も女も1セットで素敵だというのは難しいことなのだと思う。

そのカップルをファッションの観点からみた場合、次の3つに分けられると思う。

1. 男性のファッション < 女性のファッション

2. 男性のファッション > 女性のファッション

3. 男性のファッション = 女性のファッション

だいたいは1の場合が多く、女性がファッショナブルで男性は無頓着かきわめて普通のスタイル。男性は女性を引き立たせる存在であるという大原則からすれば、このカップルは悪くない。というか、僕は好きだ。問題は男性がそれを意識しているかどうか。このへんでまとめておけば無難というふうに見えてしまったら残念だと思う。

次に2。これはほとんど見られないが、なんとも痛々しい。流行りものとブランドで身を固めた男と感度の低い女、あるいは気障な男と間違った個性を主張する女——。男は控えめに、女は華やかに。大きなお世話だろうけれど、僕はそう思う。

最後に冒頭で難しいと述べた男と女が釣り合っている場合。古今東西、おしゃれな伝説のカップルは多いけれど、ここで、映画『勝手にしやがれ』のジャン ポール ベルモンドとジーン セバーグを好例としてあげたい。

まず、ジーン セバーグのボーダーのワンピースやカットソー、ヘラルドトリビューンのTシャツ、サングラスなどは、2014年の今年の夏にそのままいける。ジャン ポール ベルモンドは、ディテールで特筆すべきところはないけれど、ベーシックなアイテムをルーズに自分のものにしている。スタイリッシュにきめるよりも難しいルーズなテイストだ。

こんな映画の二人のようにはいかないかもしれないけれど、男も女も相手のスタイルをもっと知ったほうがいいと思う。そして自分に活かす。とくに、男のほうは。

勝手にしやがれ

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勝手にしやがれPhotograph/uniFrance films